オーガスタス
きっと星のせいじゃない、というタイトルの映画がある。
大学生の時にお一人様映画をしようとして、偶然見つけた映画だ。
ストーリーはwikiなどに譲るとして、今日会社をサボって久々にBDを家で見た。
オーガスタスという青年の立ち居振る舞いや、ヒロインであるヘイゼルへの接し方を何度見ても、かっこいいと思うし、俺もそうなりたいと思うのだけど、どうしてもできない。
今日、全て終わらせた。
過去に何も考えずに、あふれ出た黒い感情の全てを書き出しておいたものを、彼女にぶつけた。
ガールフレンドではない。三人称でそう呼んでいるだけ。
正真正銘、彼女を傷つけ、そして俺も報われるわけではなく、誰も幸せにならない道を選んだ。
ハッピーエンドにはなれず、バッドエンドの中でも、考えうる中で一番最悪な終わり方。
別に、それが間違いだったとは思っていない。ここまで受けた仕打ち、彼女の態度、そして自分の心を守らなければならない。
その辺を、限界ギリギリなメンタルの中でも考え、脳みそをひねり、かろうじて出した結論として。
結局こういう終わりを選んだ。どうしても許せなかった。俺だけが傷ついたままでうやむやになるのは納得できなかった。
俺の3年間の恋は、こんなにもあっけなく終わった。
そのうち、彼女と過ごした時間は24時間もないだろう。
他人から見れば、笑っちゃうくらいアホな恋だと思う。本当に何も見えてなかったんだな。
でも、死ぬほど考えて出した答えだからって、後悔が無いわけでは無い。
相手がここまでに彼氏を作っていなければ。今年の初めにでも会えていたら。俺がもっと忍耐強ければ。
いくらでも仮定の話はできるし、いくらでも後悔の気持ちは膨らんでしまう。
なんでそんなに後悔するかといえば。もちろんそれだけ彼女が好きだったからだ。いや、今でも多分そうだ。
でも俺は最後の最後で、オーガスタスみたいな態度は取れなかった。途中まで頑張ったんだけどね。
「楽しみは遠慮しないって決めたんだ」
「君に傷つけられれば本望さ」
「君を愛してる。悪いけど。」
映画の脚本と現実では事情も違うし、オーガスタスが、俺が受けた事情を耐えられるかなんてわからない。
でも俺は、最後まで耐えることはできなかった。
付き合ってくれといえず。フラれることもなく。じわじわと距離が離れていくあの感じ。
なんで俺が、後から湧いた男に負けるのか。理解できなかったし、今後一生許せない。
俺の言い分は、全部彼女にぶつけた。理不尽なものもあろうが、もうどうでもよくなった。
きっとこの先しばらくは、俺はこの恋を引きずったまま生きていくことになる。
そういう切り替えは死ぬほど下手くそだ。
忘れられないし、それが辛い。でも、もう待たないし、追いかけない。そんな日々を過ごしていくのだろう。
ドラマや映画のようにはいかない。東京は、狭いようでいて、とんでもなく広い。会おうとしなきゃ会えない。この3年間で痛感した。
それは待つのとは違う辛さがあるのかもしれない。でもこれが俺が選んだ道である。自分を守るために。
強さとは選択肢である。強ければ、もっと待つかどうかを選ぶことができる。俺は弱いから、これ以上待てないし、許せなかった。
そういえば、彼女はこのブログのURLを知っているし、アクセスすることができる。
ただ、二度とここには来ないだろうし、後日これを読まれたところでどうということはない。
だってもう、お互い連絡手段はないのだから。
9月の一件以来、sumikaの茜色の群青という曲が聴けないでいた。
さっき聴いてみた。タイトル、歌詞ともに、やっぱまだ無理だな。いい曲なんだけど。